いつも、スポーツショップランナーをご愛顧いただき、ありがとうございます。
ランナーのスタッフで、理学療法士の下林です。
今日は、「外反母趾に悩む人を救いたい!」ということで、外反母趾についてのお話をしようと思います。
店舗で接客をしていて、1週間に1人は外反母趾に悩んでいる方に出会います。
悩みがなくても、変形が進んでいる方を含めたら、もっとたくさんの方が外反母趾を持っていると思います。
では、外反母趾はなぜ起こって、どうしたら良くなるのでしょうか。
【外反母趾について(原因)】
外反母趾の原因は主に以下の3つあると考えています。
①遺伝
②第一中足骨の内反
③合わないシューズ
それぞれについて、詳しく見てみましょう!
<遺伝>
遺伝で外反母趾になる人は70%以上と言われています。しかし、そのなかでも、生まれつき外反母趾の方は少なく、遺伝的に外反母趾になりやすいという感じです。
<第一中足骨の内反>
ちょっと専門的な用語が出てきました(すみません…)。
まず、第一中足骨についてです。足の親指の骨は、3つに分かれています。その中で、指として表面から見えているのは、前の2つ(基節骨・末節骨)で、中足骨とは、表面からパッと見では分からない骨になります。(下記写真参照)
その第一中足骨が通常よりも内側に移動してしまった状態が、第一中足骨が内反しているという状態です。指は、中足骨から始まるので、中足骨が内反することで、その先の骨は外反してしまう、これが外反母趾として表面からみえる状態です。(下記写真参照)
<合わないシューズ(ハイヒールなど)>
かかとのある靴を履くと、母趾のMP関節(第一中足骨と第一基節骨の間の関節)に体重がのります。
ヒールの高さによる、かかとと母趾MP関節への体重のかかり方の違いを研究した論文では、
・かかとの高さが0cm・・・かかと:つま先=78%:22%
・かかとの高さが4cm・・・かかと:つま先=68%:32%
・かかとの高さが9cm・・・かかと:つま先=37%:63%
と、ヒールの高さが高くなればなるほど、母趾MP関節への体重のかかり方が増えます。
母趾MP関節へ体重がかかることで、第一中足骨が内反しやすくなり、結果外反母趾が進行してしまいます。
ちなみに、どうしてもヒールを履きたいという方!
ある研究では、ヒールが6cmを超えると、外反母趾が進行すると言っております。
つまり、ヒールを履きたいけど、外反母趾の進行が怖い人は、ヒールの高さが6cm以内のものを選ぶと良い!ということになります。
【痛みのでる原因と解決策】
これは、ズバリ、「靴に当たって痛い!」これだけです。
幅の狭い靴はもちろん痛みが出ます。一方、ブカブカの靴を選ぶと、靴の壁までは変形が進んでしまうので、これもよくありません。
自分の幅にぴったりの靴を選ぶことが重要になってきます。
また、インソールも有効です。
先述した原因に対して、インソールで骨の位置を正しいところに修正するように矯正してあげることで、外反母趾の進行予防になります。
「自分にあった靴」と「インソール」のコンビが最強ですね!
【外反母趾の進行予防・痛み軽減テーピング】
外反母趾の方にぜひ実践していただきたいテーピングがあります。
準備するもの
・キネシオロジーテープ(幅:25mm、長さ:35cm程度)
①小指側の骨の出っ張りの下からスタートします
②外反母趾の出ている部分を通り、斜め上方向へ引っ張りながら親指を一周します
③戻ってきたテープを斜め下に引っ張りながら、外反母趾が出ている部分を通って足の裏に行きます
④スタート地点に戻ってきます
⑤足の甲〜足の裏で終了します
このテーピングをすることで、親指の向きをまっすぐに近づけることができ、その状態で生活することで普段使えない筋肉を使えるようになり、外反母趾の進行予防になります。
【外反母趾の予防トレーニング】
外反母趾の進行予防には、母趾の屈曲筋を鍛えると良いと言われています。
では、どのように鍛えるのか、、一例を紹介します。
①ゴムチューブを用意していただき、椅子など、動かないところに括り付けます。
②ゴムチューブを引っ張り、親指と地面で挟みます。
③その状態から、歩く時の後ろ足だと思って、蹴り出しの動作をします
④ゴムチューブが地面と親指から離れてしまう場合はうまくできていない証拠なので、たくさん練習しましょう!
このトレーニングをしていただくと、歩く際にまっすぐに蹴り出すことができるようになるので、日常生活において、外反母趾の進行予防になります。
※注意点
すでに重度の外反母趾の方は、先述したテーピングを行ってからトレーニングをしてみてください!
【最後に】
今回は、外反母趾というテーマで記事を書いてみました。
自分だけでなく、周りで外反母趾に悩んでいる方に、是非共有してみてください。
また、ランナーへお越しいただけたら、何かアドバイスができるかもしれません。
悩んでいる方は、是非一度、ご来店、ご相談ください!
下林 優大(理学療法士)
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